ボートレースのレーサーになるために必要な訓練について
2018/07/25
ボートレースといえば、素人からすると華々しい世界のように感じます。スイスイと水上を駆け巡るボートレースは見ている側からすると簡単そうですが、実はとても技術が必要なものです。最近は男性レーサーだけでなく、女性レーサーを希望する人も増えていますが、実際にレーサーを希望してもレースで活躍できる人はごくわずかです。
そんな厳しい世界と知っていながらも、ボートレースのレーサーを希望する人は後を絶ちません。以前にテレビ番組でボートレースのレーサーになるための養成訓練を特集していました。それまで私自身ボートレースに興味も関心もなく、むしろギャンブルというカテゴリーなので嫌悪感もありました。
しかし特集されていたのは、ボートレースのレーサーになるために若い女性が訓練されている様子でした。思いボートを自分で運び出し、ボートのメンテナンスも全て基本的には自分で行います。レースに関するだけでなく、生活習慣もとても厳しものがありました。
毎朝起床時間になるとまるで軍隊のように規律正しい行動をします。少しでもシーツがよれて畳んでいたり、少しでも掃除できていない箇所があると、教官にとても叱られます。教官も相手が女性とは思えないほどの剣幕でしかし、まさに軍隊生活そのものを見ているようでした。もちろんそんな規律正しい生活をさせるのには理由があります。
ボートレースはお客さんに見てもらうため、楽しんでもらうためのものですが、それ以前にレーサーの安全が第一です。つまり少しでも気を緩めてしまったら命にかかわる事故につながります。
そういったことを引き締めるためにも、生活そのものを厳しく徹底しているとのことでした。そんな生活を行いながら、ボートレースに出るためにひたすら努力する若い女性の姿は、とても輝いて見えました。
彼女たちは日焼けして真っ黒で、髪も短髪で、社会的に見たらキレイとは言えないかもしれません。しかし何かに打ち込んで頑張る姿というのは、人の心を打つものがあります。
その番組を見て以来、私自身ボートレースに対しての嫌悪感はなくなりました。ギャンブルとして楽しむかどうかは個人によりますが、レーサーも必死だし、何よりも厳しい過程を通過した人だということで尊敬心がわきます。ギャンブルとしてのボートレースだけではなく、人を楽しませ、夢を与えることができるのかもしれません。ボートが好きな人がボートレースを見るだけで楽しいという気持ちがなんとなく理解できました。